1ヶ月で電験3種に合格する方法
電験3種を取りたい人が近くにいたので2年ほど前に電験3種合格の為にした勉強について書いてみる。
電験3種とは
そもそも電験とは電気主任技術者試験の略で国家資格だ。この資格を取得するとビルの電気設備の点検等の仕事ができる。一つのビル、工場に一人を選任しなければならないため、需要はあるよう。電験三種はこの電気主任技術者の中で最も扱える範囲が小さい資格だ。しかし最も扱える範囲が小さいといっても、電験3種は合格率は9~10%と比較的難しい資格といわれている。
私が電験3種に合格したのは大学4年の時で、1ヵ月ほどの勉強で一発合格できた。
けれど大学の学科は、ロボット系なので電気回路の授業は3科目ほど勉強していた状態だったので特別電気の勉強をしていた訳ではない。
ただ、1ヵ月間毎日12時間以上勉強した。
電験3種というと合格率が低いことで有名だが、私は勉強しても合格率に見合った難易度ではないと感じた。
それは、合格率は受験者で合格者を割った数字でしかないからだ。つまり、受験者の知識レベルや本気具合は加味されない。
受験する自分の合格率ではないから気にする必要はない。1回で受かる人もいれば5回受けてようやく受かる人もいる。
また、電験の合格率が低い理由として科目合格の制度がある。1科目合格したら、3年間その科目は受験しなくてよい。だから、一回で4科目合格しようとする人はそもそも少ない。また、仕事場で受けるように言われてやる気がなく受験する人もいるようだ。
だから正直難易度は高くないが、工業高校の電気科卒業程度にしては難しい(電気学科の大卒レベルの難易度ではない)。
1つ問題なのが、試験範囲がとても広いことだ。1科目でも広いと感じるのに「電気」「機械」「理論」「法規」の4科目もある。
参考書
一か月で合格する為には効率良く勉強する必要がある。最初に重要なのは参考書選びだ。
私は「完全マスター」のシリーズをお勧めする。図が多く詳しく説明されている。厚さの割りに練習問題が少ないのでその分説明が多くて理解しやすい。簡単に説明している他の参考書は、正直簡単にしすぎて「数式は暗記しろ」と言ってきている感じがするが。この参考書は説明や途中式が多いので「理解」がしやすい。私は時間がなかったので理解してから覚えるほうが効率的だった。ただし、この本たまに数式が間違っている。電気数学は、これまで電気について学んだことがない人やベクトル等が苦手な人は勉強してもよいと思う。だが、高校や大学で電気を学んだ人は購入して勉強するほどの内容でなく、それぞれの科目で勉強すればよい。
この本に限らず有効な勉強の仕方は、まず最初から最後まで読むことだ。練習問題はこの時はやらない。私の場合は、4冊を最初から最後まで最初に読んだ。順番は「理論」・「電気」・「機械」・「法規」だ。この順番が大事だ。電験は科目で試験範囲が若干重複しているので。まず理論で電気の基礎に目を通し、電気、機械と勉強すると頭に入りやすい。ただし、最初は理解できないところが沢山あるが無視して読み進める。
4冊を最初から最後まで通しで読むと、1冊目の内容なんてほぼ覚えてない。しかし、それでよい。素早く暗記するためには、「理解すること」、「覚えること」、「忘れること」の3つが重要だ。理解して一瞬覚えて、忘れる。これを繰り返すことで記憶は定着する。
しかし、1か月で合格ラインに立つためには、これを高速で繰り返す必要がある。だから、参考書の内容をノートに纏める事は時間の無駄だ。目で文字を追って頭に入れる。理解しづらい箇所は音読してしっかりと理解する。式の変形は途中式が書いてある場所は頭の中で、式変形をやって確認してみる。ない場所は紙に式変形を書いて挟んでおく。
そうすると2週目はなんとなく見た気がする場所を見ることになる。この時に、読んだと思って文字を読み飛ばしてはいけない。現状はほとんど覚えてないので、もう一度頭に叩き込む必要がある。そして2週目は、1週目に比べて理解できる箇所が増えているはずだ。参考書は頭から読んでも理解しやすいようになっているが内容が専門的なものは周辺の知識が必要となるので、説明が前後するときもあるからだ。
これを3週間くらい毎日続けると、ほとんど暗記できているようになる。
この時大事なのは、練習問題は解かないことだ。基本的に電験3種の問題は知ってるか知らないかの問題なので、知っている問題に時間を使う意味はないし、知らない問題は解けないので時間の無駄だ。暗記した後に、最後の1週間で問題を解きまくればよい。
こうして勉強したら合格していた。
Great content! Keep up the good work!